コーヒー豆やコーヒー粉の正しい保存方法をご存じですか?コーヒー豆やコーヒー粉はいわば「なまもの」です。
状態が劣化しやすいため、保存方法が味に直結しやすいといえます。
せっかく買ったコーヒーなら、できるだけ長い間美味しく味わいたいですよね。
そこでこの記事ではコーヒー豆やコーヒー粉を保存する方法を詳しくお伝えします。
コーヒー豆やコーヒー粉の賞味期限など気になるポイントも合わせて解説していきます。
この記事を書いた人
コーヒーの保存方法が重要な理由
コーヒー豆やコーヒー粉を購入してからどのような方法で保存するのかという点はコーヒーの味を左右する重要なポイントです。
「コーヒー豆やコーヒー粉は日持ちするものなのでは?」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、それは事実ではありません。
コーヒーはデリケートな食品
コーヒーは非常にデリケートで、とても劣化が進みやすい食品なのです。以下の4項目はコーヒーの大敵といえます。
注意ポイント
- 酸素
- 高温
- 光
- 湿度
これら4つからコーヒー守るためには慎重に保存する必要があることは想像にかたくありませんよね。
保存方法を間違えると風味や香りを損ねる
コーヒーを酸素にふれる環境や高温になる場所などで保存してしまうと、コーヒーの風味や香りを大きく損ねてしまいます。
野菜などの生鮮食品と同じく、コーヒーも繊細な食品なのです。
コーヒー豆の保存方法
コーヒー豆とコーヒー粉では少し気を付けるポイントが異なるため、まずはコーヒー豆の保存方法からご説明していきます。
購入したコーヒー豆を保存している方法は人によって違うかもしれません。美味しいコーヒーを楽しむために、これからご紹介するポイントをぜひ実践してみてください。
酸素にふれないようにする
コーヒーの大敵のひとつが「酸素」です。
コーヒー豆が酸素にふれると「酸化」と呼ばれる現象が進み、酸味や苦味、鼻につく嫌な香りの原因となります。
そのためコーヒー豆がなるべく酸素にふれないよう、買ったときの袋のまま密閉容器に収納するのがおすすめです。
コーヒー豆を袋から出すのではなく、袋のまま密閉できる容器にしまうことで酸素にふれるリスクを減らすことができるのです。
また袋を開封した後は、輪ゴムなどで開いている部分を閉じるようにしましょう。
高温にならない場所で保存する
コーヒーは高温にも弱い食品です。
気温の高い場所にコーヒー豆を置くと酸化のスピードが速まってしまうため、未開封の場合、あるいは開封から間もない場合は常温で保存するようにしてください。
ただし開封後1週間以上経った場合や、夏場で気温の高い日が続いている時は冷蔵庫で保管しましょう。
冷蔵庫で保管する際に気を付けたいのが香り移りです。コーヒー豆の香りが逃げたり、他の食品の匂いが移ったりしないよう、密閉容器を活用するのがおすすめです。
直射日光や電灯が当たらないようにする
コーヒー豆は太陽光などの紫外線にも弱い性質を持っているため、直射日光が当たる場所で保存するのは避けましょう。
また太陽だけでなく電球の明かりもコーヒー豆は苦手としているので、注意が必要です。
湿度の高い場所を避ける
コーヒーは水分も弱点としています。そのためコーヒー豆を保存する際は湿度の高い場所も避けなければなりません。
コーヒー豆が水分を含むと豆の質が落ちてしまうといわれています。
特に焙煎した後のコーヒー豆はいたるところに小さな穴が開いていて、水分を非常に吸収しやすい状態になっているので注意しましょう。
密閉できる容器で保存するのが基本
コーヒー豆は酸素、高温、光、湿度の4つに弱い非常にデリケートな食品です。
これらの要素からコーヒー豆を守るためには密閉できる容器で保存することが重要といえるでしょう。
開封直後は常温でもOK
開封してすぐに飲みきる場合は常温保存で問題ありません。密閉できる容器に入れ、直射日光が当たらない場所に置くようにしましょう。
飲みきるまでに時間がかかる場合は冷蔵保存
飲みきるまでに1週間以上時間がかかる場合や、夏場は密閉容器に入れたまますぐに冷蔵保存するのがおすすめです。
コーヒー粉の保存方法
続いてコーヒー粉の保存方法を解説していきましょう。
コーヒー粉はコーヒー豆より鮮度が落ちやすいので、より繊細に取り扱う必要があります。
粉にしたことで表面積が増え、空気にふれやすくなっているため豆の状態よりも酸化が進みやすいのです。
基本はコーヒー豆と同じ
コーヒー粉の保存方法も基本的にはコーヒー豆と同じです。
「酸素」「高温」「光」「湿度」を避けるように注意しましょう。
袋のまま密閉容器に入れる
コーヒー粉の場合も、袋から出さずにそのまま密閉できる容器に入れることが大切なポイントです。
コーヒー粉はコーヒー豆よりも劣化が進むスピードが速いので、余計な酸素に触れないよう開口部分はしっかりと止めるようにしましょう。
またコーヒー粉はコーヒー豆よりも開封した後の賞味期限が短いため、なるべく早いタイミングで冷蔵保存することをおすすめします。
コーヒー豆やコーヒー粉の賞味期限
コーヒー豆やコーヒー粉は劣化しやすくデリケートな食品であり、当然賞味期限も存在しています。
コーヒー豆とコーヒー粉ではそれぞれどれくらい日持ちするかは異なります。
具体的な賞味期限は商品によって異なりますが、大まかな目安を知って美味しく健康的にコーヒーを味わいましょう。
コーヒー豆の賞味期限
まずはコーヒー豆の賞味期限を開封前と開封後に分けて説明していきます。
開封前は数ヶ月から1年ほど
未開封の状態では、コーヒー豆の賞味期限はおおむね数カ月~1年程度とされています。
ただし具体的な期間は商品によって変わるため、詳しくは購入した店舗などで確認すると良いでしょう。
また商品も香りや味を楽しむためには早めに飲んだ方が良いとされています。
一般的に購入した状態の風味を楽しめるのはおよそ2~3週間の間だといわれています。
開封後は1ヶ月から3ヶ月ほど
袋を開封した後のコーヒー豆の賞味期限は1カ月~3カ月程度が目安となります。ただし豆の状態によって異なる場合もあるので注意しましょう。
開封後は酸化が進みやすくなってしまうので、早めに飲みきるようにしてください。
コーヒー粉の賞味期限
続いてコーヒー粉の賞味期限を説明します。コーヒー粉はコーヒー豆よりも劣化が進みやすいため注意しましょう。
開封前は1年ほど
開封前であれば、コーヒー粉も豆と同様1年程度はもつといわれています。
しかし商品によって異なる場合もあるため、購入した店舗で聞いてみたり、商品のパッケージをチェックしたりして確かめてみてください。
開封後は1週間ほど
開封後のコーヒー粉の賞味期限は1週間程度と短くなっています。
コーヒー粉はコーヒー豆よりも酸化が進みやすく、風味が落ちてしまうスピードも速いため、なるべく早く飲みきるようにしましょう。
コーヒーの保存についてよくある疑問
インターネットやSNSでコーヒーの保存方法についての情報を見たことがある方もいらっしゃるでしょう。
いろいろな情報が飛び交っていると、どれが本当なのか混乱してしまうこともありますよね、そこで、ここからはコーヒーの保存についてよくある疑問にお答えしていきます。
保存容器に乾燥材があると便利
コーヒーを保存する際に使用する密閉容器に乾燥材を入れると良いという情報を見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。
確かに乾燥材にはコーヒーの弱点のひとつである湿気からコーヒーを守ってくれる役割があります。
用意できる場合は、保存容器に乾燥材を入れてあげると良いでしょう。
ただし必須ではないため、もし手元にない場合はコーヒーの袋をしっかりと閉じて密閉容器にしまうことを徹底しましょう。
冷蔵と冷凍はそれぞれ良し悪しがある
コーヒーは温度が低い場所で保管すると劣化のスピードは遅くなるといわれています。「それなら冷蔵よりも冷凍の方が良いのでは?」という疑問も湧いてくるでしょう。
実はあまりにもコーヒー豆やコーヒー粉の温度が冷たくなると、抽出する際のお湯の温度も冷たくなってしまい、コーヒーの風味に悪い影響が出てしまうリスクがあります。
また冷凍庫からコーヒーを出し常温の空気にふれさせると、急激に温度が変わり酸化が進んでしまう恐れもあります。
そのため必ずしも冷凍保存が必要というわけではありません。冷蔵保存でも十分コーヒーの品質は保てるといえるでしょう。
密閉性の高い容器で保存するのがおすすめ
コーヒー豆やコーヒー粉はどちらも密閉できる容器で保存するのが基本です。
しかしどんな容器を選んだら良いのか迷っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
コーヒーは酸素に弱いので、特に密閉性が高いものがおすすめです。
また光を遮断できる遮光性能が高いものも良いでしょう。さらに匂い移りの少ないものだとコーヒーの香りを長く味わえます。
具体的にはホーロー素材、木製素材などの密閉容器が優れているといわれていますが、これらの容器は性能が良い分お値段も少し高めのものが多くなっています。
ガラス、ステンレス、プラスチック製などの密閉容器でも優秀なものはあるので、ご自身の予算と合わせて調べてみると良いでしょう。
コーヒーを美味しく味わうために保存方法に気を付けよう
コーヒーは非常に繊細な食品です。保存方法を間違えてしまうと、味や香りを損ねてしまう可能性があります。
美味しくコーヒーを味わうためには、正しい方法での保存が必要です。
ちょっとした工夫でコーヒーを劣化から守ることができるなら、ぜひ実践したいところですよね。この機会にご自身のコーヒーの保存方法も見直してみてくださいね。
大人気のコーヒーキャニスターを厳選してご紹介!
ランキングをチェックする
▼あなたにおすすめの記事▼
この記事を書いた人
編集部ライター
かつてプロのパティシエを6年間経験。コーヒーとスイーツとのマリアージュの面白さに気づき、様々なスイーツとコーヒーとのペアリングを追求している編集部ライター。
休日は自分で作ったスイーツと、コーヒーでゆったりとしたコーヒータイムを送っています。