ブラジルやエチオピアなどの生産国と比較して、東ティモールは少しマイナーかもしれません。
しかし、爽やかな酸味としっかりとした苦みを持つ東ティモールコーヒーはコーヒー好きから近年注目を集めています。
どのような生育環境なのか、またどんな特徴を持っているのか詳しく見ていきましょう。
おすすめの東ティモールコーヒーもご紹介します。
クセになる味わいと魅力たっぷりのコーヒーを知れば、選ぶ楽しみがまた1つ増えますね。
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東ティモール産コーヒーとは
マイルドな飲み口ながら爽やかな酸味を持つ、という個性がしっかりと感じられるコーヒーです。
苦みもしっかりとしているため、浅煎りの豆が苦手な方への入門にもぴったり。
また有機栽培(オーガニック)・フェアトレードである、ということも重要な特徴です。
サードウェーブコーヒーの浸透によって近年人気が高まっています。
東ティモール産コーヒーの歴史
1815年にアラビカ種のコーヒー苗が持ち込まれる
植民地時代の1815年に、ポルトガル総督がブラジルよりコーヒー苗を持ち込みます。
その後コーヒー豆の栽培・取引は行われてはいましたが、生産者の中に詳しい知識を持つ人がいない状況下に置かれていました。
そのため決して高い品質とは言えないコーヒーが多い状態に。
しかし、コーヒーの生育に最適な環境に着目した企業や非営利団体の働きかけもあり、独立する2002年前後からコーヒー産業の発展が支援されています。
1859年にはティモール島が東と西に分かれる
1859年のリスボン条約によって、1860年に東西に分割されます。
オランダ州ティモールとポルトガル州ティモールになりましたが、その後東ティモールは独立へ。
西ティモールはインドネシアの一部となっています。
1900年代前半に巨大プランテーションが築かれる
1815年にコーヒーが持ち込まれてから、自然に任せた栽培をしてきた東ティモールコーヒー。
周辺の地域ともコーヒーの取引がされるようになり、1900年代前半には巨大なプランテーションが作られました。
農薬や化学肥料を使わない栽培が定着して有機栽培が主流になる
コーヒー産業はあまり重要視されていなかったため、さまざまな介入はありませんでした。
その結果、農薬や化学肥料を使われない栽培方法が定着していきます。
これが現在のオーガニック栽培が主流とされることにつながっています。
東ティモール産コーヒーの栽培環境
国土の6割以上が山岳地帯で標高は2,000mにもなる
東ティモールでは国の中央から南にかけて、標高2,000mほどの山が連なっています。
主に高地で栽培されているのが、コーヒー。
熱帯気候のため強い日差しが照りつける日中と、冷え込む朝晩の寒暖差が大きいのが特徴です。
この生育に適した環境が、コーヒーの実をぐっと甘くしてくれるのです。
熱帯性モンスーンの影響で年間降水量は2,000mmを確保
東ティモールの年間降水量は2,000mm以上もあると言われています。東京がおよそ1,500mmなので雨の多い地域ということが分かりますね。
また、乾季と雨季がはっきりと分かれる気候のため、コーヒーの栽培に最適です。
シェードツリーが腐葉土になるため有機栽培が可能になっている
直射日光が当たり過ぎるのを防ぐため、シェードツリー(コーヒーの木を直射日光から防ぐ背の高い木のこと)を採用しています。
シェードツリーが腐葉土となることで、農薬や化学肥料をほとんど使うことなく栽培が可能に。
このため、東ティモールでは有機農法が主流となっています。
[関連]コーヒーの木の育て方と三大原種のアラビカ種、カネフォラ種、リベリカ種
完熟のコーヒーチェリーを手摘みしていく
乾季の4月〜8月に収穫期を迎えるコーヒーチェリー。
その時期に赤く熟した実かどうか色を確認しながら、1つひとつ手で摘んでいきます。
この丁寧な作業が品質を高く保ち、翌年以降も同じ場所にしっかり実をつけるポイントになります。
主な栽培品種はアラビカ種・ロブスタ種とハイブリッド種
- アラビカ種
- ロブスタ種
- ティピカ種
- ハイブリッド・デ・ティモール種
1,000m以下の低地ではロブスタ種。1,000m以上の高地ではアラビカ種を栽培しています。
アラビカ種の一種であるティピカは、病害虫に弱く生産性が低いためどんどん少なくなってしまっている品種でもあります。
通常アラビカ種とロブスタ種は染色体の数が違うため交配することはないのですが、偶然交配したものが東ティモールで発見されました。これがハイブリッド・デ・ティモール種です。
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東ティモール産コーヒーの等級(グレード)
東ティモールのコーヒーの多くは等級づけをしていないため、明確な等級はありません。(欠点豆の割合からグレード分けをする業者もいますが、少数)
しかし、小規模農家が有機栽培を行っていることが多いので、オーガニック認証を得ているかどうかが品質判断の決め手になっています。
東ティモール産コーヒーの特徴
歴史的背景により完全有機栽培が実現
長きにわたって植民地として支配されてきた東ティモール。
政府がコーヒーの生産に力を入れなかったこと、長く続いた混乱もあり、経済的に貧しかったことから農薬などを使用せずに細々とコーヒー栽培がされていました。
このような歴史的背景があることから、完全有機栽培という農法が実現しています。
独自のハイブリッド種を生み出した
本来ならば、染色体が違うため交配しないアラビカ種とロブスタ種。
しかし偶然交配したものが、1927年に東ティモール・エルメラ県で発見されました。
このハイブリッド種は高品質・病気に強いということから1953年に他国へ。
さまざまな国で品種改良を重ねられたものが、現在世界のコーヒー市場に多く出回っています。
東ティモールでは当時発見された原木がまだ残っています。
東ティモール産コーヒーの味わい
品種にもよりますが、青リンゴやシトラスを感じさせる爽やかな酸味があります。
しっかりとした苦みが感じられ、ダークチョコレートのような甘さも。
ナッツのような風味と豊かな香りも東ティモールコーヒーの魅力です。
また他の豆とブレンドしても相性が良いとされ、すっきりとキレのある味わいながらマイルドな飲み口です。
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東ティモール産コーヒーのおすすめランキング
No.1 東京コーヒー 東ティモールフェアトレード
ライムのような酸味が広がる、新鮮な味わい
爽やかなライムのような酸味でいつもと違った驚きをもたらしてくれるコーヒー。
甘みが強く感じられますが、後味はすっきりとしています。ナツメグ、バニラのようなフレーバーも。
100%JAS認証の有機栽培コーヒー豆を使用。
環境にも健康にも優しい、ぜひ1度は試して欲しいコーヒです。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
200g |
産地 |
東ティモール |
焙煎 |
浅煎り |
品種 |
アラビカ種 |
No.2 ウインドファーム ティモンコーヒー
クリーンで深い苦みが感じられる
しっかりとした苦みが感じられますが、雑味がなくすっきりとした味わい。
後味に感じる甘みが余韻となって長く残ります。印象的な味わいが魅力の1杯に。
ホールビーンタイプなので、お好みの挽き加減で楽しめるのもポイントです。
東ティモールコーヒーの特徴でもある、有機栽培で丁寧に作られたコーヒーです。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
200g |
産地 |
東ティモール |
焙煎 |
深煎り |
No.3 パルシック 有機カフェ・ティモール
まろやかな苦みと渋みのバランスが◎
マイルドな苦みが感じられ、ほどよい渋みとの調和が取れた味わいです。
しっかりとしたビター感がありますが、スッと消えて後味はすっきり。深いコクと飽きのこない飲み口も特徴です。
有機栽培・フェアトレードの商品。好みの挽き方で楽しめるホールビーンのため、コーヒー通の方に特におすすめです。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
200g |
産地 |
東ティモール |
焙煎 |
中深煎り |
品種 |
ハイブリッド・デ・ティモール種 |
No.4 assez COFFEE 東ティモール コカマウ オーガニック
アーモンドのような香ばしさと豊かなコク
しっかりとした深いコクが感じられ、ほどよい酸味が心地良いコーヒーです。
風味はアーモンド、オレンジ、キャラメル。甘みがありながらも、すっきりとしたフレーバーの1杯に。
さまざまなコーヒーの資格を持つオーナーが厳選し、焙煎にもこだわっています。
上質で美味しく、安心して飲めるコーヒーをお探しの方にぜひおすすめです。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
200g |
産地 |
東ティモール |
焙煎 |
深煎り |
品種 |
ハイブリッド・デ・ティモール種 |
No.5 珈琲屋ほっと 東ティモール
ほどよい酸味と苦みで飲みやすい1杯に
バランスの取れた味わいで、コーヒーの苦手な方でも美味しく感じる1杯に仕上がります。
コク深く、豊かな香りで特別なコーヒータイムに。
新鮮な味と香りを保つため、焙煎したてのものをパッケージングしています。
安心、安全な無農薬・有機栽培原料100%の商品です。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
300g |
産地 |
東ティモール |
焙煎 |
独自焙煎 |
No.6 ピースウィンズ・ジャパン ピースコーヒー 有機東ティモール
透明感のある、すっきりとした味わいが魅力
農薬や化学肥料を経験していない、ピュアオーガニックの土壌で育てられたコーヒーです。
芳醇な香りと甘みが感じられ、明るさのある酸味が特徴です。
バランスが取れたクリアな味わいですっきりとした風味。しっかりとしたコクも◎。
しっかりと主張が感じられるコーヒーに仕上がっています。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
200g |
産地 |
東ティモール |
焙煎 |
深煎り |
品種 |
アラビカ種、ティピカ種 |
東ティモール産コーヒーのおすすめ一覧表
東ティモールコーヒーを厳選してご紹介したものを一覧表にまとめています。
どの商品も個性があり、1度は試して欲しい味わいのコーヒーばかり。
ぜひこの中からお気に入りのコーヒーを見つけてみてくださいね。
No | 商品 | 商品名 | 参考価格 | 購入先 | 内容量 | 産地 | 焙煎 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 東京コーヒー 東ティモールフェアトレード |
1,550円 |
200g | 東ティモール | 浅煎り | ||
2 | ウインドファーム ティモンコーヒー |
1,872円 |
200g | 東ティモール | 深煎り | ||
3 | パルシック 有機カフェ・ティモール |
756円 |
200g | 東ティモール | 中深煎り | ||
4 | assez COFFEE 東ティモール コカマウ オーガニック |
1,160円 |
200g | 東ティモール | 深煎り | ||
5 | 珈琲屋ほっと 東ティモール |
1,684円 |
300g | 東ティモール | 独自焙煎 | ||
6 | ピースウィンズ・ジャパン ピースコーヒー 有機東ティモール |
1,685円 |
200g | 東ティモール | 深煎り |
東ティモール産コーヒーのおすすめの淹れ方
ホットコーヒーなら砂糖やミルクが合う
①まずはブラックで飲んでみる
②苦味がきつければ砂糖やミルクを入れる
そのままの味わいをしっかりと感じるにはやはりブラックがおすすめです。
豊かなコクと香りを持つ東ティモールコーヒーの良さをしっかりと感じられます。
苦みがきいたものも多いため、もしきつく感じるようでしたら砂糖やミルクをプラスしましょう。
味わいがぐっとマイルドになり、こちらも美味しく楽しめますよ。
[関連]コーヒーフレッシュ(コーヒーミルク)のおすすめランキング
アイスコーヒーには水出しがおすすめ
①ペーパードリップでスッキリと
②ネルドリップでまろやかに
③水出しにして苦味を和らげる
ペーパードリップで作ると、油分などが吸着されるためさっぱり・スッキリとした味わいに仕上がります。
まろやかな味わいにしたいときはネルドリップがおすすめ。
苦みがしっかりとした東ティモールコーヒーは、時間をかけてゆっくりと抽出する水出しコーヒーが◎。
飲み口がマイルドになり、香りも引き立ちます。
[関連]ダッチコーヒー(水出し)用コーヒー豆のおすすめランキング!
東ティモール産コーヒーのよくある質問
Q. 東ティモール産コーヒーの特徴は?
歴史的な背景もあり、有機栽培されているものがほとんどです。
また栽培に適した豊かな環境と丁寧な収穫によって、高品質なコーヒーが多く生産されています。
Q. 東ティモール産コーヒーの栽培品種は?
- アラビカ種
- ロブスタ種
- ティピカ種
- ハイブリッド・デ・ティモール種
特にハイブリッド・デ・ティモール種は、東ティモールで偶然発見されたハイブリッド種として有名です。
Q. 東ティモール産コーヒーの味わいは?
明るく爽やかでフルーティーな酸味、雑味がないクリアな味わいが特徴です。
また、しっかりとした苦みと深いコクもあわせ持ちます。
Q. 東ティモール産コーヒーのおすすめの淹れ方は?
スッキリとした味わいを楽しみたいならペーパードリップ。ネルドリップならマイルドな風味が味わえます。
アイスで楽しみたいときは水出しコーヒーにすると、ほどよい苦みになるのでおすすめです。
生産国ごとのおすすめコーヒーをご紹介!
コーヒー生産に力を入れている、注目のコーヒー生産国。
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編集部ライター・営業
コーヒーフレーバーのお菓子は見かけたら必ず買ってしまうほど大好きです。コーヒー好きの両親の影響で、中学生からドリップしていました。カフェや喫茶店はもちろんですが、子どもがいるため自宅でゆっくりとコーヒーを楽しんでいます。