日常的にコーヒーを飲む人も飲まない人も、コーヒーがどんなものなのか知るとよりコーヒータイムを楽しめるようになります。
コーヒーに関する基礎知識を知ることで、コーヒーの奥深さに知っていくことができます。
「そもそもコーヒーって?」というところから、この記事では詳しくご紹介していきます。
コーヒーの誕生した歴史やコーヒーノキの栽培過程、そして種類や健康効果などを詳しく解説します。
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そもそもコーヒーとは
そもそもコーヒーとは、コーヒーノキ(コーヒーの木)という木から生る種子、コーヒー豆を使った飲み物です。
コーヒー豆を焙煎し、粉末状に挽いたものをお湯や水などで抽出して飲みます。
日本文化のひとつでもあるお茶や、世界的に人気のお酒などと比べても、負けず劣らずの愛されている嗜好飲料です。
また、コーヒーという語源はアラビア語でコーヒーを意味する“カフワ・アラビーヤ”から来ている、とされています。
コーヒーノキ(コーヒーの木)の種子を使った飲み物
コーヒー豆が生るコーヒーノキとは、アカネ科コーヒーノキ属の植物を総称して言います。
光沢を帯びた緑色の葉っぱをつけ、花は純白というキレイな花を咲かせます。
成長していくととても鮮やかな赤色や紫色、黄色などの実をつける木です。
このコーヒーノキの種子がコーヒー豆となり、選別や加工して飲めるようになります。
コーヒー豆を焙煎して粉末状にしてからお湯や水で抽出する
コーヒーノキから採れるコーヒー豆は、そのまま飲むことはできません。
コーヒー豆は火を使って焙煎し、焦げ茶色になったものを粉末状にしてから、お湯や水で抽出します。
この工程がコーヒーには必須とされており、焙煎しないままのコーヒー豆はとても飲めるようなものではありません。
コーヒーの歴史
今では世界的に当然の嗜好飲料とされているコーヒーですが、その歴史はとても長いです。
コーヒー豆が発見された時期まで遡れば、それは13世紀にも遡ることになります。
13世紀にエチオピアで発見されたと言われている
コーヒーが発見された明確な物語は今でも明らかになっていませんが、もっとも有力なのはアフリカのエチオピアです。
この話は『山羊飼いカルディの伝説』として知られており、エチオピア奥地に住んでいた山羊飼いの物語。
ある日、放し飼いにしていた山羊がとても興奮しており、詳しく調べてみたところ草と一緒に赤い実を食べていたことがわかりました。
この実を食べてみた山羊飼いも一気に元気になり、この話を聞いた眠気に悩む修道僧も改善されたといいます。
このときに山羊を飼っていた人物の名前を“カルディ”といい、今や日本でも知られるカルディコーヒーファームの名前にもなっていますよね。
15世紀にはアフリカを中心として広まっていく
こうしてコーヒー豆が発見されたエチオピアを中心とし、アフリカ大陸全土へと広まっていきました。
イエメン地方へとコーヒーノキが移植されていくと、メッカなどにも広まりました。
アフリカの広大な大地を利用し、様々なコーヒーが生まれていくことにもなったのです。
16世紀にヨーロッパへ広まっていく
16世紀にはアラブ人が、現在のスリランカである当時のセイロンへと伝えました。
その後、トルコのセリム1世がエジプトを征服し、現在のイスタンブールであるコンスタンティノープルに伝えています。
この流れから、トルコのコンスタンティノープルに世界初のコーヒーハウスが開店しました。
17世紀にアメリカへと伝わっていく
17世紀、アメリカへと初めてコーヒーを伝えたのは、イギリスの軍人であるキャプテン・ジョン・スミスだと言われています。
トルコを訪れた際、コーヒーを楽しんだジョン・スミスが植民団を率いて、バージニア州にジェームズタウンを建設。
当時のアメリカでは紅茶が習慣化していましたが、18世紀にかけてコーヒー消費国となり始めました。
日本では18世紀頃に伝わったとされている
日本に初めてコーヒーが伝わったとされているのは18世紀。
日本初となる、コーヒーに関する文献が見つかっています。
その後もコーヒーに関する情報は様々見つかっており、1804年には日本人が初めてコーヒーを飲んだと言われています。
1858年には正式にコーヒー輸入が始まっており、これ以降はコーヒー消費国として歩んでいきます。
19世紀にコーヒーが商品化される
1856年にオランダから商品としてコーヒーが輸入されており、1858年に正式輸入を開始。
1899年には、今でも親しまれているインスタントコーヒーが発明されました。
20世紀には現UCC創業など、コーヒー輸入量はまだまだ増えていきます。
コーヒー豆が生るコーヒーノキ(コーヒーの木)
コーヒー豆が生るのはコーヒーノキという木ですが、飲めるようになるまでには長く時間がかかります。
コーヒーノキの基本情報から、成長過程などをここではご紹介します。
コーヒーノキ(コーヒーの木)の基本情報
科目 |
アカネ科コーヒーノキ属 |
栽培地域 |
熱帯地方 |
成熟期間 |
2~3年 |
収穫開始時期 |
4~5年 |
花の色 |
純白 |
実の色 |
真っ赤 |
コーヒーノキはアカネ科コーヒーノキ属の植物で、主にエチオピアなどアフリカ大陸を中心として分布しています。
発芽からは3~5年で白い花を咲かせて、コーヒーの実が生るような成長スピードです。
コーヒーの花は純白でジャスミンのような香りを持ち、コーヒーの実は真っ赤から紫色や黄色など様々です。
栽培から2~3年をかけて成長
現在、全世界で1,000万ヘクタールにもなる土地でコーヒーノキは栽培されており、150億本になると言われています。
主要となる産地は限られており、北緯25度から南緯25度という熱帯や亜熱帯に集中。
この地域を後述する“コーヒーベルト”といい、気候や地質に適している土地でしか栽培できません。
栽培から4~5年かけて収穫に至る
コーヒーの実が熟すまでは、開花から約8~9ヶ月ほどかかり、その後に収穫されます。
果実が熟すと10日間ほどで収穫されていき、そのまま精選加工されていきます。
後述するアラビカ種の主要産地では手摘みで、ロブスタ種の主要産地では落果による収穫が基本です。
[関連]コーヒーの木の育て方と三大原種のアラビカ種、カネフォラ種、リベリカ種
コーヒーの実は赤く熟してコーヒーチェリーと言われる
コーヒーの実は“コーヒーチェリー”とも呼ばれており、その実は真っ赤な果実のように実ります。
一般的には真っ赤ですが、品種によっては紫色や黄色などもあり、また違った風味のコーヒーになります。
果実の中は2粒の種子が向かい合っており、この部分がコーヒー豆です。
また、2粒ではなく1粒しか入っていないような場合には“ピーベリー”といい、とても高価なコーヒーとして愛されています。
収穫した実を精選すると生豆になる
コーヒー豆を収穫したらそのまま精選加工し、生豆(きまめ、なままめ)という状態になります。
この状態で飲むことはできませんが、焙煎して挽くことで飲めるため、生豆で購入することもできます。
色は緑がかった灰色で、この生豆を焙煎すると焦げ茶色になっていきます。
コーヒーノキ(コーヒーの木)の3大原種
コーヒーにも種類はあり、この元となっているのが「3大原種」と呼ばれる3つの品種です。
現在流通している主流の品種がアラビカ種、インスタントや缶コーヒーに使われるカネフォラ種(ロブスタ種)、ごくわずかしか生産されていないリベリカ種です。
これらをコーヒーの3大原種といい、それぞれ全く異なった風味を持っています。
栽培が難しく上質な味わいになるアラビカ種
アフリカのエチオピアを原産とするアラビカ種は、とても豊かな香りと上品な酸味を持っています。
現在流通しているコーヒー豆の中では定番となっており、上質な品種だと言われています。
世界のコーヒー生産量からみても7割ほどを占めており、ここから200種類以上の派生品種が生まれています。
[関連]アラビカ種のコーヒー豆の特徴と品種について解説します。
病害虫の影響を受けづらく苦味とコクのカネフォラ種(ロブスタ種)
カネフォラ種ことロブスタ種は、アフリカのコンゴを原産とする病害虫にとても強い品種です。
アラビカ種に次いで世界生産量の3割を占めており、苦味の強いコーヒーとしても知られています。
収穫が簡単で安価に栽培できるため、インスタントコーヒーや缶コーヒーに多く使われています。
[関連]コーヒー豆のロブスタ種(カネフォラ種)とは?特徴や飲み方について徹底解説
ごく一部の地域でのみ栽培されるリベリカ種
生産量は世界で見てもわずか1~3%ほどとなっている、とても数少ないリベリカ種。
原産はアフリカのリベリア共和国で、栽培が難しい上にアラビカ種ほどの美味しさもないという品種。
生産量がとても少ない割には飲みやすいと言えない風味で、ほぼ飲む機会がありません。
3大原種以外にも品種は200通り以上ある
現在の主流となっているアラビカ種は、多くのとても多く広く派生しています。
上質で飲みやすい品種でもあることから、今ではその数が200種類以上とも。
派生した品種をさらに掛け合わせて生まれる、といったように品種改良がされています。
カネフォラ種の派生があまり多くないのは、アラビカ種よりも人気がないためですね。
[関連]コーヒー豆にはどんな品種があるの?産地や育て方の違いを解説します。
コーヒー栽培が盛んな国
コーヒー栽培は特定の地域でしか栽培することができず、条件が揃わないと育て上げることはとても難しいのです。
その前提条件となっているのが、北緯25度南緯25度となる、次の地域です。
コーヒーノキが多く栽培されるコーヒーベルト
コーヒーが多く生産されているのは、コーヒーベルトと呼ばれるこの地域です。
アフリカや中近東からアジアにかけて、そしてハワイなどを通り、中南米なども含まれています。
特にアフリカや中南米を中心とするコーヒー豆が多く、それぞれの国に特徴のあるコーヒーがあります。
[関連]コーヒーベルトの地域や特徴、属する生産国について解説
世界トップの生産量を誇るブラジル
コーヒー生産量の世界トップを走るのが、中南米でも広い土地を持つブラジルです。
ブラジルのコーヒー生産量は世界全体の3割を占めており、昔からコーヒー大国として知られています。
国土の大半がコーヒーベルトに属していることもあり、コーヒーノキの栽培に適した土地でもあるのです。
また、ブラジル人のコーヒー消費量も非常に多いのが、生産量の高さを表しています。
高級ブルーマウンテンで知られるジャマイカ
ジャマイカはコーヒー生産量が多くありませんが、とても有名なブルーマウンテンという銘柄を生産しています。
ブルーマウンテンという銘柄のコーヒー豆は、“コーヒーの王様”とも呼ばれるほどの魅力を秘めています。
その良さは味の黄金バランスで、酸味や苦味、甘みなどが全て整ったコーヒーなんです。
日本ではエメマンで知られるコロンビア
日本では一昔前から缶コーヒーが人気で、“エメマン”という言葉を聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
エメマンとはエメラルドマウンテンのことで、エメラルドのようにキレイな色をしたコーヒー豆が栽培されています。
こちらも生産量は多くありませんが、シトラス系の酸味と甘みが特徴的です。
コーヒー発祥の地でもあるエチオピア
コーヒーを語るなら、コーヒー発祥の地とされているエチオピアは絶対に外せません。
エチオピアで栽培される有名な銘柄はモカといい、こちらも日本で絶大な人気を誇る銘柄です。
モカ・イルガチェフなどの銘柄が有名で、とても上品な酸味と華やかな香りが印象的なコーヒーを栽培しています。
キリマンジャロ山麓で栽培するタンザニア
こちらもまた日本で有名な銘柄のひとつであるのが、アフリカ大陸最高峰となるキリマンジャロ山麓で採れたコーヒー。
標高は5,895mと非常に高く、山脈に属さない独立峰として世界一。
ここで採れたコーヒー豆をキリマンジャロといい、とてもキレのよい酸味が特徴的です。
日本はコーヒー輸入量が世界第3位
日本はコーヒーベルトに属していないこともあり、コーヒー生産が盛んではありません。
しかし、コーヒー輸入量は世界的に見てもかなり多く、2021年のコーヒー輸入量は世界第3位。
EUやアメリカに次いで非常に輸入量が多く、日本人にとってコーヒーは生活の必需品となってきています。
コーヒーの収穫から飲めるようになるまで
コーヒー豆を収穫してから、コーヒーが飲めるようになるまでは、大体7つの工程が必要です。
厳密に言えばさらに細かく分かれますが、今回はわかりやすくこの7つの工程を見ていきましょう。
①コーヒー豆を収穫
コーヒーノキに生るコーヒー豆を収穫するのは、発芽から約4~5年の時期です。
真っ赤な実が生ると手摘みや落花で収穫していき、そのまま精選へと進んでいきます。
品種によっては紫色や黄色などもあり、この時点でもコーヒーの風味には違いがあります。
②コーヒー豆の精選
コーヒー豆はすぐに精選されて加工されますが、その方法は様々です。
代表的な精選方法は4種類ほどあり、生産地ごとにこれは異なっています。
また、精選方法によって風味も変わってくるので、購入時にはひとつのポイントとなるでしょう。
4種類の精選方法
- ナチュラル製法:ナッツ感や酸味と甘み
- ウォッシュド製法:雑味が少なくなりクリアな味わい
- ハニープロセス製法:優しい酸味と濃厚な甘み
- スマトラ式製法:濃厚なコクと独特な香り
[関連]コーヒーの精選とは?生豆を取り出す4種類の精選方法を解説
③コーヒー豆の選別
とても重要な工程のひとつが、コーヒー豆の選別です。
この選別では、販売には問題のある欠点豆と呼ばれる豆を取り除き、格付けに進めるための処理です。
豆の大きさや色、異物の混入などを除いていき、販売できるコーヒー豆を残していきます。
機械で自動的に行うこともあれば、人の手で取り除くハンドピックで行われることもあります。
また、コーヒーショップなどでは輸入したコーヒー豆を、独自にハンドピックすることもあります。
[関連]コーヒーの欠点豆とは?種類や取り除くポイントについて解説
④コーヒー豆の鑑定
コーヒー豆にはそれぞれに対して評価がされ、ランク付けされています。
これをカッピングといい、コーヒーの風味や味を評価していく工程が含まれています。
販売前に品質を鑑定していき、コーヒー規格を決めます。
[関連]コーヒー豆の等級(グレード)を生産国別に詳しく解説!
⑤コーヒー豆の焙煎
生豆の状態で購入したならこの工程から、焙煎後のものならまだ必要ありません。
ですがコーヒーは生豆の状態で飲むことができないため、このコーヒー焙煎は必須です。
コーヒー豆を加熱し、香りや風味を引き出していきます。
生豆の状態では青臭さがあるものの、焙煎していくととても良い香りが楽しめるようになります。
ただ焙煎すればいいというだけでなく、煎りムラや内部までしっかり焙煎することが重要です。
▼焙煎の種類
⑥コーヒー豆挽き
挽き目の種類
- 極細挽き
- 細挽き
- 中細挽き
- 中挽き
- 粗挽き
焙煎されたコーヒー豆は、粉末状にすることでやっとコーヒーとして抽出できるようになります。
これを豆挽きといい、どんな飲み方をするのかによって挽き目も変えていきます。
コーヒー豆は、すでに粉末状で購入することもできれば、豆の状態で購入することもできます。
[関連]ハンドミルの使い方とコーヒーの淹れ方やお手入れ方法について解説!
⑦コーヒー抽出
粉末状になったコーヒー粉に対して、お湯や水を使って抽出すると、やっとコーヒーになります。
コーヒーを抽出するときには粉末状でなければできず、ここまでの工程が必須となってきます。
ここまでの工程が少しでも変わると、ここで抽出されるコーヒーの風味も変わります。
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コーヒーの種類
代表的なコーヒーについて、大きく5つに分けてご紹介していきます。
抽出方法がそれぞれ異なっているので、細かく見ていきましょう。
ドリップコーヒー
ドリップコーヒーは、コーヒー粉に対してお湯を透過させて抽出するコーヒーのことです。
コーヒーメーカーなどで淹れるコーヒーはドリップ式で、コーヒーカップにかけて使うタイプも同じくドリップ式です。
もっともスタンダードなコーヒーの飲み方で、コーヒー本来の風味を失うことなく楽しめます。
コーヒーバッグ
コーヒーカップにお湯を注ぎ、コーヒーバッグを入れておくことで抽出するコーヒーバッグ。
お湯だけでなく水出しなどもあり、お湯でも水でも抽出することができます。
コーヒーバッグというタイプなので、使い終わったらそのまま捨てるだけでOKです。
インスタントコーヒー
一昔前までは主流でもあったのが、お湯を注ぐだけでOKというインスタントコーヒー。
コーヒーカップに顆粒状のコーヒーを入れ、お湯を注いで溶かしていきます。
コーヒーがフリーズドライされているような状況で、コーヒーの風味はやや失われています。
リキッドコーヒー
すでにコーヒーは抽出されており、そのまま飲むことができるリキッドコーヒー。
液体状になっているので抽出作業は必要なく、冷やして飲むアイスコーヒーなどが主流です。
ペットボトルなどでコンビニやスーパー等でも購入することができます。
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ポーションコーヒー
小さなポーションとなっているポーションコーヒーは、インスタントコーヒーと同じくとても手軽です。
水やミルクなどに入れることで濃縮されたコーヒーが溶け出し、コーヒーに様変わりします。
ブラックコーヒーはもちろんのこと、キャラメル味やカフェモカタイプなどもありますよ。
コーヒーの飲み方の種類
コーヒーは飲み方によっても種類が異なりますので、主流となる飲み方をご紹介します。
レギュラーコーヒー
ドリップコーヒー
お湯や水を使ったレギュラーコーヒーの中で、お湯を透過させていくのがドリップコーヒーです。
もっともスタンダードなコーヒーの飲み方であり、コーヒーメーカーでもよく使われている方法。
コーヒー本来の風味をバランスよく抽出することができて、本格的なコーヒーを飲むことができますよ。
エスプレッソ
エスプレッソはコーヒー粉に圧力をかけて、短時間で一気に抽出する方法です。
イタリアを本場としたコーヒーになっており、一度に少量しか作ることができません。
ただし、この少量にコーヒーが凝縮されているため、とても濃く苦いコーヒーになります。
カフェラテ、カフェオレ
街中のカフェなどでもよく見かける、カフェラテやカフェオレではコーヒーにミルクを混ぜて飲みます。
ドリップコーヒーにミルクを混ぜたものがカフェオレ、エスプレッソにミルクを混ぜるとカフェラテとなります。
甘めのミルク入りコーヒーが好きならカフェオレを、苦味の強いミルク入りコーヒーが好きならカフェラテを選びましょう。
カプチーノ
カプチーノはエスプレッソに対して、濃厚なミルクフォームを加えた飲み物です。
ミルクはクリーム状になっており、シナモンパウダーやチョコレートパウダーなどをのせることもあります。
濃厚なエスプレッソの苦味と、ミルクフォームの甘みが合わさっています。
アイスコーヒー
夏場には欠かせない最高の飲み物といえば、コーヒーを氷でキンキンに冷やしたアイスコーヒーです。
コーヒーと言えばホットコーヒーが主流なものの、近年ではこのアイスコーヒーもかなり人気となってきており、冬場でも飲む人がいるほどです。
雑味がなくクリアな苦味とキレのよい口当たりが、若い世代までウケていますよ。
ウインナーコーヒー
食べ物のウインナーをイメージしがちですが、“ウィーン風の”という意味を持つウインナーコーヒー。
オーストリアのウィーンを発祥とするコーヒーで、エスプレッソにミルクフォームを加えます。
カプチーノとほぼ同義ですが、呼び方が異なるコーヒーです。
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アイリッシュコーヒー
アイリッシュコーヒーとは、アイリッシュウイスキーをベースとしたコーヒーカクテルのひとつです。
コーヒーに砂糖や生クリームなどを加えて、アイリッシュウイスキーを加えれば完成。
アイルランドという寒い土地で生まれたことからもわかるように、体を温めるためのコーヒーカクテルです。
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コーヒーの健康効果
コーヒーには多くの栄養成分が含まれている
成分 |
100gあたりの含有量 |
エネルギー |
4.1kcal |
炭水化物 |
0.7g |
タンパク質 |
0.2g |
ビタミンB2 |
0.01mg |
ビタミンB3 |
0.8mg |
ナトリウム |
1mg |
カリウム |
65mg |
カルシウム |
2mg |
マグネシウム |
6mg |
リン |
7mg |
水分 |
98.6g |
ビオチン |
1.7μg |
カフェイン |
0.06g |
タンニン |
0.25g |
コーヒーにはとても多くの栄養成分が含まれていますが、決して栄養がある飲み物とは言えません。
この成分から見てもわかるように、100g中98.6gは水分であることがわかります。
ただし、コーヒーに含まれるカフェインには様々な効能があると言われていますので、こちらを紹介していきます。
コーヒーのカフェインによる効能
コーヒーに含まれるカフェインはとても多くの効能を持っており、様々な場面で役に立ちます。
例えば眠気があるような場合には眠気覚ましになり、頭痛がつらいときには鎮痛作用が働きます。
また、国立がんセンターの調査・研究では、肝臓がんや子宮体がんなどへの効果が期待できるとされています。
疲労回復
コーヒーに含まれるカフェインは、疲労を回復してくれる効果があると言われています。
これは神経や筋肉などを刺激する作用によるもので、肉体を回復してくれる効果でもあります。
血管拡張作用などもあるとされ、疲労感の軽減にも繋がると言われています。
覚醒作用
カフェインは眠気を感じる睡眠物質である、アデノシンの働きをブロックすると言われています。
神経を興奮させることができて、眠気や疲労を感じにくくなるのです。
交感神経の刺激効果
カフェインが脳の神経細胞に作用することで、交感神経を刺激することができます。
交感神経を刺激すると、副交感神経の働きを抑えるため、喘息などの発作を抑えることも可能です。
利尿作用
利尿作用があるということは、尿量を増やすことになるため水分の排出を促します。
細胞内にある余計な水分を溜まりづらくすることで、むくみの原因を解消してくれます。
アルツハイマー型認知症や糖尿病予防
カフェインだけで完全にというわけではありませんが、アルツハイマー型認知症や糖尿病との関係性も調べられています。
カフェインが認知機能の低下を抑制する、という学術論文があるほど。
コーヒーに含まれるニコチン酸はコレステロール値を下げる効果もあるため、心筋梗塞などを防ぐ働きもあります。
[関連]コーヒー1杯のカフェイン量はどのくらい?摂取量目安やメリット・デメリットも解説します。
コーヒーの注意点
コーヒーには様々な良い効果があるものの、注意点もいくつかあります。
ここでは代表的な注意点をご紹介していきます。
歯の着色
もっとも一般的な注意点としては、コーヒーの色からもわかるように歯の着色です。
コーヒーの色が着色しているわけではなく、歯を覆うペリクルという成分に黄ばみの原因となるステインが付着します。
これにより黄ばみや着色汚れが定着しやすくなり、結果的に歯の色が変わることもあります。
過剰摂取による自律神経の乱れ
交感神経を刺激するカフェインは、過剰摂取で自律神経を乱すことになります。
人間の体は交感神経を副交感神経から、自律神経として成り立っています。
自律神経が乱れてしまうと、不安や緊張感が高まり、様々な不調が現れます。
下痢や吐き気などの症状
適量であれば自律神経を整えてくれるカフェインも、摂り過ぎは良くないのです。
カフェインを過剰に摂取すると体内器官のバランスが崩れ、胃腸の働きが活発になったことで下痢を引き起こすことも。
また胃酸の分泌を促進することもあるため、胃痛や吐き気を感じる方もいます。
コーヒーを飲むなら1日5杯まで
出典:食品安全委員会
日本ではコーヒーの適量が決まっていないものの、目安となるのはこちらの表です。
年齢や体調などによって悪影響のない摂取量は異なっており、3杯程度なら問題ないと判断できます。
多くても1日あたり5杯ぐらいまで、というのがコーヒーの適量であると言えるでしょう。
また、エナジードリンクは内容量が異なるため、こちらもカフェイン含有量にあわせて調整しましょう。
コーヒーのよくある質問
Q. コーヒー豆はなにからできていますか?
コーヒーノキという木の種子がコーヒー豆となります。
収穫後、精選加工や選別、焙煎や豆挽きなどを通じて、コーヒーとして抽出することができるようになります。
Q. コーヒーにはどんな種類がありますか?
レギュラーコーヒーを基本とし、インスタントコーヒーやリキッドコーヒー、ポーションコーヒーなどがあります。
また、抽出方法の違いによってドリップコーヒーやエスプレッソなどと分かれていきます。
Q. コーヒーにはどんな味わいがありますか?
酸味のあるコーヒーや苦味のあるコーヒー、甘みのあるコーヒーなど様々です。
Q. コーヒー栽培が盛んな国はどこですか?
世界トップのブラジルを代表とし、インドネシアやタンザニア、エチオピアなどが有名です。
その他にもハワイやコロンビア、グァテマラなども有名ですね。
Q. ドリップコーヒーとエスプレッソは何が違いますか?
ドリップコーヒーはお湯を透過させて抽出し、コーヒー本来の風味を楽しめます。
エスプレッソはコーヒー粉に圧力をかけて短時間抽出し、濃厚で苦味の強いコーヒーです。
Q. カフェラテとカフェオレは何が違いますか?
カフェラテはエスプレッソにミルクを加えたもので、カフェオレはドリップコーヒーにミルクを加えたものです。
Q. レギュラーコーヒーとインスタントコーヒーは何が違いますか?
レギュラーコーヒーとは、コーヒー豆を焙煎して挽いたコーヒーのことです。
インスタントコーヒーはコーヒー粉をフリーズドライし、お湯で溶かして抽出することができるコーヒーのことです。
Q. コーヒーにはどんな成分が含まれますか?
そのほとんどは水分ですが、ビタミンやミネラル、カフェインやタンニンなども含まれます。
Q. カフェインにはどんな効果がありますか?
カフェインには覚醒作用や利尿作用などのメリットから、歯の着色や体調不良などのデメリットまであります。
Q. コーヒーに副作用はありますか?
コーヒー自体に副作用はなくとも、カフェインを摂り過ぎると下痢や吐き気などを感じる人もいます。
Q. コーヒーはどこで買えばいいですか?
コーヒーショップやカフェ、コンビニやスーパーなどで購入できます。
好みのコーヒーがない場合には、オンラインストアやネット通販を利用しましょう。
Q. 購入したコーヒー豆はどう保存すればいいですか?
直射日光や高温多湿を避けて、常温で保存しましょう。
長期保存するときには、密閉容器に移して冷蔵庫などで保存するのも良いでしょう。
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この記事を書いた人
編集部ライター
眠気覚ましに飲んでいたコーヒーが、いつしか人生においてなくてはならないものになった編集部ライター。仕事中には様々なコーヒーを飲み、休日には喫茶店を巡るような日々を過ごしている。日本ではなかなか味わえないような、凝ったコーヒーやクセのあるコーヒーを好んで飲んでいる。