エルサルバドルはグァテマラやホンジュラスなど、コーヒーで人気の国に囲まれている位置にある国です。
中央アメリカのとても小さな国ですが、魅力的なビーチや山の多い自然で知られている、自然豊かな国でもあります。
コーヒー農園も非常に多く、エルサルバドル経済を支えるひとつの柱ともなっているためその品質は上質なものばかり。
日本でも飲めるエルサルバドル産コーヒーは増えてきているので、その特徴やおすすめのコーヒーをご紹介していきます!
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エルサルバドル産コーヒーとは
エルサルバドル共和国は、中央アメリカに位置するラテンアメリカの国です。
コーヒー栽培で有名なグァテマラ、ホンジュラスなどと国境に接している、コーヒー大国のひとつ。
中央アメリカでは5ヶ国のうち、唯一カリブ海に面していないものの、上質なコーヒーが多いことで知られています。
米州大陸部で最小ながらも、国土開発により人口密度は米州最高という国です。
エルサルバドル産コーヒーの歴史
本格的なコーヒー栽培の開始は1850年代
本格的なコーヒー栽培が始まったのは、大体1850年代であると言われています。
政府主導で商業目的のコーヒー栽培として始まり、コーヒー生産者には減税が適用されるなどの優遇措置もあったほど。
その後も順調に成長していった産業で、エルサルバドルには大きな影響を与えることとなります。
1950年代には国内GDP約50%を占める産業になる
1950年代に入ると、国内GDP(国内総生産)約50%を占めるレベルにまでコーヒー産業は盛んになりました。
GDPとは一定期間を対象とし、国内で産出された付加価値に対する総額のことです。
これが約50%占めるレベルにまで成長していったため、国花もコーヒーの花になったということですね。
エルサルバドル産コーヒーの栽培環境
火山が20以上も存在する火山地帯で栽培される
エルサルバドルはとても小さな国土ですが、火山は20以上も存在する国です。
火山地帯では火山灰をたくさん含んだ土壌になり、ミネラルが豊富で良質なコーヒー豆に育ちます。
コーヒーノキに栄養がしっかりと与えられるので、エルサルバドルのコーヒー豆はとても人気なんですね。
国土はそのほとんどが高地という標高
火山地帯というだけでなく、国土のほとんどは高地であるということもポイントです。
標高が高い土地であるため、昼夜の気温差が激しく実は引き締まり、気温が上がりすぎることもありません。
また、雨季と乾季が存在し、降雨量もしっかりと確保されているので優れた栽培環境になっています。
コーヒー栽培は国の農業生産において約30%を占める
一時期はGDP約50%を占めるほどになっていたエルサルバドル産コーヒー。
現在の農業生産は約30%を占めており、輸出総額においては全体の約50%を占める割合になっています。
小規模農園を中心として栽培されており、エルサルバドル国立農政省コーヒー研究所では品種改良や研究が行われています。
こうした政府の努力にもより、エルサルバドルのコーヒー栽培は現在も盛んです。
エルサルバドル産コーヒーの栽培品種
栽培品種 | 特徴 |
ブルボン種 | 病害虫に弱いものの、コクと甘みのまろやかな品種 |
パカマラ種 | ティピカ種の突然変異種で、豊かな香りとまろやかさを持つ |
ゲイシャ種 | フルーティーな酸味と甘み、芳醇な香りを持つ |
パーカス種 | ブルボン種の突然変異種で、優しい酸味とナッツ系の香り |
エルサルバドルで生産されるコーヒー豆の品種は、基本的にブルボン種となっています。
ブルボン種をメインとしつつ、パカマラ種やゲイシャ種、パーカス種などを栽培している状況です。
現在でも研究や品種改良が進んでいるため、派生する様々な品種を扱っています。
エルサルバドル産コーヒーの等級(グレード)
等級 | 標高 |
ストリクトリー・ハイ・グロウン(SHG) | 1,200m~ |
ハイ・グロウン(HG) | 900m~1,200m |
セントラル・スタンダード(CS) | 500m~900m |
エルサルバドル産コーヒー豆は、基本的に栽培される標高で等級が決まっています。
もっとも高い等級は、標高1,200m以上の土地で栽培され、ストリクトリー・ハイ・グロウンという等級になります。
続いて900m~1,200mで栽培されるハイ・グロウン。最後が500m~900mのセントラル・スタンダードです。
エルサルバドル産コーヒーの特徴
エルサルバドル産のコーヒーにどんな特徴があるのか、大きく3つにわけてご紹介していきます。
国花がコーヒーの花になるほど縁のあるエルサルバドル
まずエルサルバドルという国はコーヒーとの関連性がとても高く、国花がコーヒーの花となっているほどでもあります。
国を象徴する花であり国民に最も愛されている花である国花。
国土は小さいものの人口が密集しており、多くの農家が日々コーヒー栽培を行っています。
火山は20以上も存在しており、肥沃な土壌に恵まれている土地で栄養満点なコーヒー栽培が行われているのです。
政府主導でコーヒー栽培や改良が行われている国
エルサルバドルでコーヒー栽培が始まったのは1858年と言われていますが、この頃からすでに政府主導の農業となっていました。
半強制的にスタートしたコーヒー栽培でしたが、コーヒー栽培に適した土地であったこともあり経済の支柱となったのが現在。
農業生産の30%がコーヒー農家で、輸出金額では50%にも及ぶ、コーヒーを愛しコーヒーに愛された国なのです。
エルサルバドル産コーヒーの味わい
エルサルバドルのコーヒーには突出した味はなく、全体的に整ったバランスの良い味わいとなっています。
口当たりはとてもマイルドでまろやか、ふわっと香るのはハチミツやシロップのような甘い香りです。
とても飲みやすく嫌な苦味や余韻も一切ないので、誰にでも合うような味わいのコーヒーとも言えます。
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エルサルバドル産コーヒーのおすすめランキング
No.1 リンダコーヒー エルサルバドル
完全手摘みでやわらかな甘みと酸味が魅力的
エルサルバドル産コーヒー豆の中でも巨大豆として人気の高いマラゴジッペを使用したこちらのコーヒー豆。
完全手摘みされたコーヒー豆で水洗処理されているので、丁寧な味わいが楽しめると人気になっています。
やわらかな甘みや酸味を感じられると共に、まろやかな口当たりがクセになるようなコーヒーです。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
100g |
産地 |
エルサルバドル |
焙煎 |
独自焙煎 |
品種 |
アラビカ種 |
No.2 自家焙煎珈琲やすらぎ エルサルバドル マラカラ農園
フレッシュでほどよいコクと独特な香り
マラカラ農園はエルサルバドル西部に位置しており、火山灰土壌やシェードツリーの腐葉土が高品質なコーヒーを作り出してくれています。
最も標高の高い区画で収穫されたブルボン100%のコーヒー豆で、アロマとフレーバーが抜群。
中深煎りに焙煎しているので後口のほろ苦さがとても美味しく、香り豊かなコーヒーとなっています。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
200g |
産地 |
エルサルバドル |
焙煎 |
中深煎り |
品種 |
ブルボン種 |
No.3 GRATEFULCOFFEE エルサルバドル SHG
1925年から歴史ある農園のコーヒー豆
サンタアナ県コアテペケ市にあるラ・マリーナ農園は、1925年から100年近い歴史を持っているコーヒー農園です。
水源がとても豊富で十分な水量が確保されており、天日乾燥により酸味やコク、甘みがしっかりと出ています。
品質管理や環境に配慮した農園運営なので、風味に富んでおりスッキリとした味わいも楽しめます。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
1kg |
産地 |
エルサルバドル |
焙煎 |
生豆 |
品種 |
ブルボン種、パカス種 |
No.4 澤井珈琲 エルサルバドル
カップオブエクセレンスの称号を持つエルサルバドルコーヒー
様々なコーヒーを展開する澤井珈琲では、品質がとても高く大容量なコーヒー豆を購入できます。
エルサルバドルはカップオブエクセレンスという世界的に有名な称号を持っており、上品な味わいを楽しめます。
まろやかな甘みとコクはしっかりとありますが、後口はスッキリとした軽やかで飲みやすいコーヒーです。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
1.5kg |
産地 |
エルサルバドル |
焙煎 |
中深煎り |
品種 |
アラビカ種 |
No.5 bears coffee エルサルバドル エルカルメン農園
1年を通じて冷涼なエルカルメン農園産のコーヒー
肥沃な火山性土壌と森林に囲まれた地域に位置しているエルカルメン農園。
家族5代に渡ってそのコーヒー栽培技術が受け継がれてきており、伝統的なコーヒー農園となっています。
ブルボン種100%で完熟のコーヒー豆なので、とても爽やかな酸味と野生感もあるコクを楽しむことができますよ。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
300g |
産地 |
エルサルバドル |
焙煎 |
独自焙煎 |
品種 |
アラビカ種 |
No.6 土居珈琲 エルサルバドル ラ・レフォルマ農園
コーヒー栽培の理想郷で収穫した味わい深さ
熟練の摘み手たちが完熟したコーヒー豆のみを手摘みで収穫し、肥沃な土壌と温暖な気候によって育てられたコーヒー豆をより上質に仕上げてくれています。
100年以上もの歴史を持つ農園で作られているので、その確かな技術と安定した味わいが人気に。
ダークチョコレートのような濃厚で芳醇な甘みや、グレープフルーツのようにスッキリとした酸味も楽しめます。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
200g |
産地 |
エルサルバドル |
焙煎 |
中煎り |
品種 |
アラビカ種 |
No.7 たぐち珈琲豆店 エルサルバドル シャングリラ農園 レッドブルボン
甘み・酸味・コクなどのバランスが良い飲みやすいコーヒー
標高1,468m付近で栽培されているコーヒー豆で、水はけの良い土壌と安定した環境で育て上げられています。
品種はレッドブルボン種なので上品な酸味と甘みが味わえ、全体的なバランスの良さも楽しめるのが魅力。
カップオブエクセレンス入賞農園から仕入れている、雑味のないクリアな味わいが人気のコーヒーです。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
250g |
産地 |
エルサルバドル |
焙煎 |
中煎り |
品種 |
レッドブルボン種 |
No.8 honu加藤珈琲店 エルサルバドル世界規格Qグレード
エルサルバドル産世界規格のQグレードコーヒー
Qグレードとはアメリカスペシャルティコーヒー協会がカッピング採点基準に基づいて80点以上の高評価を得たコーヒーに与えられる称号です。
世界規格認定のコーヒー豆として認定され、安心安全で上質なコーヒー豆としての称号とも言えます。
華やかな香りがとても強く、酸味・苦味・甘みはほどよいバランスなのでより飲みやすく仕上がっています。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
500g |
産地 |
エルサルバドル |
焙煎 |
深煎り |
品種 |
ブルボン種 |
No.9 ケルンコーヒー エルサルバドル
アーモンドのような芳ばしさと甘みを感じるコーヒー
エルサルバドルという国ならではの酸味やマイルドさはもちろんのこと、ほのかな甘みはアーモンドのようなナッツ感も楽しめます。
ナッツ特有の芳ばしさも同時に楽しめるので、甘さと芳ばしさにより充填を置いたコーヒーとも言えるでしょう。
芳ばしさの後にはほろ苦さも感じられ、最後にはスッキリとした後口で何杯でも飲めてしまうコーヒーに仕上がっています。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
200g |
産地 |
エルサルバドル |
焙煎 |
中煎り |
品種 |
アラビカ種 |
No.10 honu加藤珈琲店 エルサルバドルカップオブエクセレンス
大粒パカマラ種のほろ苦さとコクがクセになる
エルサルバドルのラスベンタナス農園から仕入れた大粒のパカマラ種は、ジャスミンやサトウキビのように上品で透明感のある口当たりを実現。
酸味はライムやスターフルーツのようなフレッシュさを持ち合わせており、ほどよいコクとほろ苦さがクセになります。
生豆で購入できるので自分好みに焙煎して、甘みから苦味まで幅広く体験してみるのも良いでしょう。
レビュー
- 酸味
- 苦味
- 甘み
- 香り
- コク
- コスパ
▼商品情報
内容量 |
200g |
産地 |
エルサルバドル |
焙煎 |
中煎り |
品種 |
パカマラ種 |
エルサルバドル産コーヒーのおすすめ一覧表
エルサルバドル産のコーヒーは、流通量が少ないわけではありませんがまだまだ日本ではマイナーな部類です。
ネット通販などでも買えるものは多くありませんので、見つけたときにはぜひ早めに入手して楽しんでみてくださいね!
No | 商品 | 商品名 | 参考価格 | 購入先 | 内容量 | 産地 | 焙煎 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | リンダコーヒー エルサルバドル |
800円 |
100g | エルサルバドル | 独自焙煎 | ||
2 | 自家焙煎珈琲やすらぎ エルサルバドル マラカラ農園 |
1,350円 |
200g | エルサルバドル | 中深煎り | ||
3 | GRATEFULCOFFEE エルサルバドル SHG |
1,790円 |
1kg | エルサルバドル | 生豆 | ||
4 | 澤井珈琲 エルサルバドル |
3,240円 |
1.5kg | エルサルバドル | 中深煎り | ||
5 | bears coffee エルサルバドル エルカルメン農園 |
1,450円 |
300g | エルサルバドル | 独自焙煎 | ||
6 | 土居珈琲 エルサルバドル ラ・レフォルマ農園 |
1,739円 |
200g | エルサルバドル | 中煎り | ||
7 | たぐち珈琲豆店 エルサルバドル シャングリラ農園 レッドブルボン |
2,014円 |
250g | エルサルバドル | 中煎り | ||
8 | honu加藤珈琲店 エルサルバドル世界規格Qグレード |
2,289円 |
500g | エルサルバドル | 深煎り | ||
9 | ケルンコーヒー エルサルバドル |
1,550円 |
200g | エルサルバドル | 中煎り | ||
10 | honu加藤珈琲店 エルサルバドルカップオブエクセレンス |
1,728円 |
200g | エルサルバドル | 中煎り |
エルサルバドル産コーヒーは甘みが出やすい浅煎り+ぬるめのお湯で!
より美味しくエルサルバドル産コーヒーを楽しむならば、特徴的な甘みを楽しめるような焙煎度合いと淹れ方が良いでしょう。
焙煎は浅煎り寄りにしておき、深く焙煎したとしても中煎り程度がおすすめ。
深煎りにしても問題はありませんが、甘さよりもナッツのような芳ばしさが強く出てきます。
また、浅煎りで甘みを楽しみたいような場合には85℃程度のお湯で淹れるとより甘みを感じやすくなります。
エルサルバドル産コーヒーのよくある質問
Q. エルサルバドル産コーヒーはどんな味ですか?
マイルドな口当たりに加えて、スッキリとした酸味が特徴的なエルサルバドル産コーヒー豆。
ハニープロセス製法などにより、まろやかな甘みも楽しむことができます。
Q. エルサルバドル産コーヒーの栽培品種は?
基本的に栽培されている品種は、アラビカ種の派生であるブルボン種です。
Q. エルサルバドル産コーヒーのおすすめの飲み方は?
上品な酸味や甘みを楽しむため、浅煎りにしてぬるめのお湯で淹れてみてください。
エルサルバドル産コーヒー豆が持つ特有の甘みも感じられます。
生産国ごとのおすすめコーヒーをご紹介!
コーヒー生産に力を入れている、注目のコーヒー生産国。
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この記事を書いた人
編集部ライター・営業
バリ島で飲んだコーヒーの甘さとザラザラ感にびっくりし過ぎて、吹き出した経験をもつ編集部ライター。
その経験をきっかけに日本と世界のコーヒーの違いを知り、コーヒーの奥深さどんどんハマっていく。
コーヒーの味や香りだけでなく、カフェ空間やコーヒーを作る工程などの魅力にハマり毎週喫茶店巡りをしている。