コーヒーコラム

コーヒーの欠点豆の種類とは?取り除く際のポイントも解説

2022年5月25日

コーヒーの欠点豆

コーヒーの生豆を購入し、自分で焙煎して楽しもうと考えている方もいらっしゃるでしょう。

生豆を焙煎する際に注意しなければならないのが「欠点豆」と呼ばれる不良豆の存在です。

この欠点豆はコーヒーの風味に大きな影響を与えるため、慎重に取り除く必要があります。

そこでこの記事では、生豆から美味しいコーヒーを作るために知っておきたい欠点豆の種類や、取り除く際のポイントについて詳しくご紹介していきます。

この記事を書いた人

吉野

吉野

編集部ライター

編集部ライター。コーヒーの深さ、面白さに気づきコーヒーの良さをもっと世間に広めようとひつじの珈琲タイムの立ち上げに関わる。

 

コーヒーの欠点豆とは?

生豆

そもそもコーヒーの欠点豆とはどのようなものなのでしょうか。

なかには欠点豆という言葉を初めて聞いたという方もいらっしゃるかもしれませんね。

コーヒーの味わいを損ねてしまう不良豆

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ひと言でいうと、欠点豆とはコーヒーの風味を損ねてしまう不良豆のことです。多くの場合はコーヒーの生豆を買った時に入り込んでいます。

欠点豆がどれくらい混入しているかは商品によって異なりますが、全体のおよそ5%~10%は欠点豆であると考えて良いでしょう。

生豆をひと袋購入しても、そのまま全てを利用できるわけではないのですね。

欠点豆を取り除く作業はハンドピックと呼ばれる

生豆をハンドピック

欠点豆が混ざっている状態のままコーヒー豆を焙煎してしまうと、苦みやえぐみが出たり、異臭が生じます。

そのため、コーヒーを焙煎する前後には必ず欠点豆を取り除く作業をする必要があり、この作業は「ハンドピック」と呼ばれます。

私たちが喫茶店などで飲んでいるコーヒーの豆は、お店のスタッフなどによってハンドピックが行われているのです。

したがって、自分で生豆を買ってコーヒーを淹れる場合は、ハンドピックも自分で行う必要があります。

丁寧に欠点豆を取り除くことがコーヒーの風味にダイレクトに影響するため、ハンドピックは非常に重要な作業といえるでしょう。

コーヒーの欠点豆の種類

コーヒー豆

欠点豆を取り除く重要性は分かっても、欠点豆にどのような特徴があるのかを知らなければハンドピックもできませんよね。

そこで、ここからは代表的な欠点豆の種類をご紹介していきます。

欠豆

欠豆とは、生豆を精製したり運搬したりする過程で一部が欠けてしまった豆のことです。

一見して豆の一部が欠損しているため、比較的見分けやすい欠点豆だといえるでしょう。

欠豆が混入したまま焙煎しても味わいに大きな影響はありませんが、火の通りが均一ではなくなってしまうため、見つけたら取り除く必要があります。

潰れ豆

潰れ豆は、豆を乾燥させる工程などで潰れてしまった生豆のことです。

その名の通り潰れてしまっているので、形は見分けやすいでしょう。

潰れ豆も欠豆と同じくコーヒーの風味に影響することは少ないですが、火の通りを良くするために取り除きます。

貝殻豆

貝殻豆は精製の過程で中身が抜け落ちてしまった欠点豆です。

豆の中身が落ちてしまっているため、薄くぺらぺらとしているのが特徴といえます。

その薄さから焦げやすくなっているため、ハンドピックの際は取り除くようにしましょう。

生育異常豆

遺伝子に異常などがあり、正常に育たなかった豆を生育異常豆といいます。

明らかに他の生豆とは違ういびつな形をしています。

生育異常豆が混ざっていると、えぐみや青臭い風味の原因となるので確実に取り除きましょう。

発酵豆

発酵豆とは、コーヒー豆を精製する過程で発酵槽に長く漬けすぎてしまったり、発酵に使った水が汚れてしまっていたりすることが原因で内部が発酵してしまった豆のことです。

刺々しい味や酸味の原因となるため慎重に取り除きたい欠点豆ですが、見た目は少し分かりづらいかもしれません。

見分けるポイントは他の豆と比較して色が濃いことです。ただし、豆の一部だけ発酵しているものもあるので注意するようにしましょう。

黒豆

発酵豆の一種で、完全に発酵しきっていて真っ黒になっている豆です。

他の豆と明らかに色味が異なるので一目瞭然でしょう。

黒豆が混入したまま焙煎してしまうと強い異臭が発生してしまいます。必ず取り除くようにしましょう。

カビ豆

乾燥が十分でなかったり、移送時や保管時に湿気を帯びてしまったりしてカビが生えてしまっている欠点豆です。

青っぽいカビがハンドピックの際の目印になるでしょう。

カビ豆はカビっぽい臭いやえぐみ、酸味などの原因になるといわれています。

虫食い豆

虫に食われてしまい穴が空いている欠点豆を虫食い豆といいます。

なかにはまだ豆の内部に虫が入り込んでいる場合もあります。

特に無農薬で育てられた生豆などに入っているケースが多いようです。えぐみなどの原因となるため、積極的に取り除きましょう。

パーチメント

果肉の内側にある、内果皮が取り除かれないまま残ってしまっている欠点豆をパーチメントと呼びます。

いわば通常の生豆が一枚余分な皮を被ってしまっている状態の欠点豆です。

コーヒーの味わいに大きな影響はありませんが、火の通りがまばらになってしまう恐れがあるため、取り除くようにしましょう。

死豆

成熟はしたものの、何らかの理由で死んでしまった豆を死豆といいます。

死豆は健康な生豆と非常に見た目が似通っており、焙煎前は判別が難しい欠点豆です。

ただし焙煎をしても色が変わらないため、焙煎後には簡単に取り除くことができます。

コーヒーの欠点豆を取り除く際のポイント

コーヒー豆

続いて欠点豆を取り除く際のポイントを解説していきます。

具体的にどのような流れでハンドピックを行えば良いのか、参考にしてみてくださいね。

欠点豆をチェックするタイミングは焙煎の前後

コーヒー豆

欠点豆を取り除くハンドピックを行うタイミングは、コーヒー豆を焙煎する前と後の2回です。

焙煎前にハンドピックを行うだけでは全ての欠点豆を取り除くことは難しいため、焙煎後にも欠点豆がないかどうかチェックするようにしましょう。

焙煎前のポイントは見た目の違い

コーヒー豆

焙煎前にハンドピックを行う際は「虫食い豆、カビ豆、発酵豆、黒豆」など、見た目が明らかに違うものを中心に取り除くようにしましょう。

慎重にハンドピックをした方が良いのは確かですが、焙煎前に全ての欠点豆を取り除くことは難しいため、見分けられる範囲の欠点豆を取り除きます。

欠点豆以外の異物にも注意

焙煎前に豆をチェックする際は、欠点豆以外の異物が紛れ込んでいないかということもあわせて確認するのがおすすめです。

生豆のなかには、ときどき小石やトウモロコシなどの異物も混入している可能性があります。

コーヒーミルが壊れてしまうリスクもあるので、注意深く確認するようにしましょう。

焙煎後のポイントは薄い豆

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焙煎後のポイントは簡単です。他の豆に比べて色が薄い豆を取り除くようにしましょう。

死豆など通常の生豆と見た目が似ていて欠点豆は、焙煎しても色が変わらないため、焙煎後の方が簡単に見つけられます。

また、死豆など色の薄い欠点豆を取り除く際に、焙煎前に見逃してしまった欠点豆があればあわせて取り除いておくと良いでしょう。

欠点豆を取り除いて美味しいコーヒーを淹れよう

コーヒーの生豆を購入すると、多くの場合は欠点豆と呼ばれる不良豆が紛れ込んでしまっています。

そのまま焙煎するとコーヒーの風味を大きく損ねてしまうため、焙煎をする前と後のタイミングで丁寧に取り除く必要があります。

少し手間はかかりますが、自分でハンドピックをして焙煎したコーヒーは格別でしょう。コーヒーとともにぜひ素敵なひとときをお過ごしくださいね。

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この記事を書いた人

yoshino

吉野

編集部ライター

かつてプロのパティシエを6年間経験。コーヒーとスイーツとのマリアージュの面白さに気づき、様々なスイーツとコーヒーとのペアリングを追求している編集部ライター。
休日は自分で作ったスイーツと、コーヒーでゆったりとしたコーヒータイムを送っています。

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